普段は苗を買って育てている方も、「種から育ててみたいな」と思うことはありませんか。
種まきはガーデニングの基本のひとつ。でも、苗から育てることが多くて、実際にやったことがない方も意外と多いんです。
私が初めてセルトレイで種をまいたとき、小さな芽がそろって顔を出した瞬間は、本当にうれしくて何度ものぞき込んでしまいました。
種から育てることで、芽の成長を間近で感じられ、植物との距離がぐっと近くなる楽しさがあります。
さらに、好きな品種を選んで育てられたり、一度にたくさんの苗を効率よく育てられるのも大きな魅力です。
セルトレイを使えば、場所をとらずに、元気な苗を均等に育てられます。
今回は、その「セルトレイを使った種まき」の方法をご紹介します。
とても簡単に種まきできるので、ぜひチャレンジしてみてください。
セルトレイとは、仕切りのあるプラスチック製のトレイのこと

セルトレイは、植物の種をまいて育苗(苗を育てること)するときに使う、仕切りのあるプラスチック製のトレイです。プラグトレイと呼ぶ場合もあります。
卵パックのように小さな部屋(セル)がいくつも並んでいて、1つのセルに1粒ずつ種をまくことで、根が絡まず、元気な苗を育てやすくなります。
園芸初心者からプロの農家まで、幅広く使われている便利なアイテムなのです。
ガーデニングでよく使われる汎用サイズは、セルの幅・奥行きが3〜4cm角、深さが5〜7cm程度です。
このサイズなら、多くの花や野菜の種を育てるのにちょうどよく、発芽後の間引きや植え替えもスムーズに行えます。
ただし、根が長く伸びる品種の場合は、少し窮屈になることがあるので、早めに植え替えると安心です。
ホームセンターで購入できますので、気軽に使えるところも気に入っています。
セルトレイを使った種まきのメリット
苗を均等に育てやすい
セルトレイは、ひとつひとつ仕切られたポケットに土を入れて種をまくので、苗が均等に育ちやすいのが特徴です。
株同士が混ざらず、根が絡みにくいため、間引きや植え替えもスムーズに行えます。
これにより、健康で整った苗を効率よく育てられるんです。
場所を取らずに効率よく育てられる
セルトレイは薄型でコンパクトなので、ベランダや室内の限られたスペースでも使いやすいです。
一度にたくさんの苗をまとめて管理できるので、水やりや置き場所の調整も簡単。
狭い場所でも効率よく苗を育てられるので、家庭菜園やベランダガーデニングにぴったりです。
好きな品種を自由に選べる
苗を購入する場合は種類が限られますが、種から育てると、自分の好みや珍しい品種も自由に選べます。
セルトレイを使えば、一度にたくさんの種類の種をまくこともでき、いろいろな花や野菜を育てる楽しみが広がります。
自分だけのオリジナルガーデンを作る感覚を味わえます。
セルトレイを使った種まきのデメリット
根が深く育つ品種には向かない場合がある
根の長くなる野菜や花は、セルトレイだと窮屈になりやすいです。
発根を確認して、早めに植え替えが必要となります。
プラスチック製なので破損の可能性がある
落とすと割れたりヒビが入ったりすることがあります。
長期間の使用や繰り返しの洗浄には注意が必要です。優しく扱ってください。
セルトレイを使った種のまき方

私は、ひまわりなどの大きい種は地面に直まきしますが、それ以外はセルトレイを使って種まきすることが多いです。
種まきの手順


- 種まき培土(種まき専用土)
- トレイやバケツ
(種まき培土に水を吸わせるために使用) - セルトレイ(プラグトレイ)
- 底面給水用トレイ
- 楊枝や串、使わなくなった箸などの棒
(種まき穴を開けるために使用) - 水
種まき培土(種まき専用土)を使わなくても、赤玉土や鹿沼土の細粒を使って種まきすることもできます。発芽率や全体の成功率を高めるために種まき培土をおすすめしますが、赤玉土や鹿沼土の特徴や使い方について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。




- 種まき培土(種まき専用土)をトレイやバケツなどに入れて、水を充分に吸水させます。
種まき培土(種まき専用土)には、様々な資材が入っています。
その中には、水分を吸水し難い資材も入っています。
そのような資材でも時間さえかければ、十分に吸水してくれます。
できれば、種を撒く前日に種まき培土(種まき専用土)に水を吸わせておくのがベストです。
時間がない場合でも、2~3時間吸水させてください。


- セルトレイ満タンに培土を入れたら上から軽く押してください。強く押す必要はありません。
- セルトレイの縁まで種まき培土が入ったらOKです。


- 種を適切な深さに植えるための穴を作ります。
このとき、竹串や爪楊枝などを使用して穴を作ります。 - どのくらいの深さの穴を作るかは、種によります。種袋に記載がある場合は、その通りにしてください。記載がない場合、小さい種なら数ミリが目安です。
※写真で確認しやすくするため大き目の穴をあけていますが、実際はこんなに大きな穴でなくて大丈夫です。




竹串や爪楊枝を水で濡らして種を触ると、簡単に1粒取れますので、作った穴に種を入れてください。
穴を作ったとき周りに培土が盛り上がっています。その土で穴を塞いでください。
そのとき、あまり力をいれすぎず、軽く覆土してください。


- 種が沈まないように、水は上からかけず、底から吸わせます。
- セルトレイを底面給水用トレイにセットし、水を張れば出来上がり!セルトレイの底穴から、水がじんわり染み込んでいきます。
- 発芽するまで底面給水用トレイの水を切らさないようにしてください。
- 本葉が出てくるまでは明るい日陰で管理してください。
まとめ
今回は「セルトレイを使った種のまき方」をご紹介しました。
- 種まき培土(種まき専用土)に水を吸水させる
- 水を吸水させた種まき培土をセルトレイに入れる
- 種を入れる穴を作る
- 水で濡らした竹串や爪楊枝を使って、作った穴に種を入れる
- 周りの土で軽く覆土する
- 底面給水用トレイに水を張る
文章で読むより、やってみるととても簡単です。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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